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変形労働時間制でシステムエラーが出続ける?それ、法律違反のサインかもしれません

勤怠管理システムの設定をしているが、シフトを入れるとずっとエラーが出たまま消えない。どうしたらいいか?」

先日、ある企業の管理者の方からご相談をいただきました。システムの設定ミスかと思い詳しく見てみると、原因は設定ではなく、もっと根本的な「働き方」そのものにありました。

結論から言うと、その会社が登録しようとしていた勤務スケジュールが、法律で定められた「年間の労働時間の上限」を大幅に超えていたのです。

「変形労働時間制」を誤解していませんか?

その会社では「1年単位の変形労働時間制」を採用していました。この制度を、「忙しい時期に残業代を払わずに長く働かせることができる便利な制度」だと思っている経営者の方は少なくありません。

しかし、これは大きな誤解です。変形労働時間制は、あくまで「平均して週40時間以内」に収めることが絶対条件です。

忙しい月は、週6日働いたり、1日10時間働いたりしても良い(残業代は出ない)。

その代わり、暇な月は、週3日休みにしたり、1日6時間勤務にしたりして調整する。

この「プラスマイナス」を合わせて、年間平均を週40時間にすることがルールの根幹です。

システムのエラーは「法律違反」の警告

今回ご相談いただいたケースでは、この「マイナス(暇な時期)」の設定がほとんどありませんでした。

「忙しい時期は変形労働を使って長く働かせたい。でも、暇な時期も普通に働いてほしい」

これでは、プラスが積み重なるだけで、年間の総労働時間は法定の上限(約2085時間)を簡単に超えてしまいます。

勤怠システムが優秀だったのは、正直に「このスケジュールだと年間総枠を超えていますよ(法律違反ですよ)」とエラーを出してくれていたことです。しかし、管理者の方は「変形労働を使えば残業代はかからないはずだ」と思い込んでいるため、このエラーの意味に気づけなかったのです。

「繁閑の差」がないなら、普通の制度が一番安全

「変形労働時間制」は、季節によって業務量に極端な波がある業種のための制度です。年間を通してコンスタントに忙しい会社や、シフト作成・管理が苦手な会社が無理に導入すると…

1暇な時期を作れず、調整ができない。

2年間の総労働時間が上限を超える。

3制度自体が無効になり、過去に遡って莫大な「未払い残業代」が発生する。

無理な運用でリスクを抱えるより、変形労働時間制を廃止して、働いた分をシンプルに計算する制度に戻す。実はそれが、会社にとっても従業員にとっても、最も安全で納得感のある解決策になることが多いのです。

「うちは大丈夫かな?」と思われた方は、
一度年間のカレンダーと労働時間の合計を見直してみてください。

魔法の杖だと思っていた制度が、
実は時限爆弾になっているかもしれません。