勤怠システムの導入が労務の見直しのきっかけに

CASE STUDY

就業規則と勤怠システム、
セットで頼んだら4ヶ月かかった話

最初の依頼は、勤怠システムの設定でした。それだけのはずでした。

ところが蓋を開けてみると、職場の実態と、勤怠と、就業規則の三つがばらばらに動いていました。一つを直せば、もう一つに影響する。決まったと思ったら変更が入る。気づけば4ヶ月。医療機関のクライアントと一緒に、制度をゼロから整えた記録です。

THE STARTING POINT

「勤怠システムを入れたい」
― 就業規則を見せてもらうまで

ご依頼のきっかけは、勤怠システムの導入でした。スタッフが50名超の規模になり、手作業での管理に限界を感じていたそうです。

システムの設定に入る前に、まず就業規則を確認させてください、とお願いしました。勤怠システムは、就業規則に書かれた制度をそのまま設定に落とし込むものだからです。土台が揺れていると、上に何を乗せても揺れます。

見せていただいた就業規則は、5年前に作ったものでした。

WHAT WE FOUND

実態を確認するほど、
ズレが見えてきた

職場の実態をひとつひとつ確認していくと、いくつもの問題が浮かび上がりました。

勤怠管理がゆるゆるだった。打刻ルールが曖昧で、実際の労働時間と記録がかみ合っていない状態でした。

有給休暇の付与が気まぐれだった。法律どおりに付与されておらず、誰がいつ何日もらえるかが整理されていませんでした。

1ヶ月変形労働制が、全員に適用されていた。50名の全職員に一律で適用されていましたが、勤務形態も雇用形態もスタッフによって異なります。全員に同じ制度を当てはめるのは、実態に合っていませんでした。

これは、勤怠システムを入れる前に、制度そのものを設計し直す必要がある——そう判断した瞬間でした。

REDESIGN FROM SCRATCH

制度設計から、やり直しました

一から整えた内容は、大きく3つです。

01 REDESIGN

1ヶ月変形労働制の適用範囲を整理する

全員に一律で適用されていた1ヶ月変形労働制を見直しました。勤務形態や雇用形態によって、変形労働制が適切なスタッフとそうでないスタッフがいます。それぞれの実態に合わせて適用範囲を整理し、制度の設計からやり直しました。

「なんとなく全員に適用していた」が、労務リスクの温床になっていることは少なくありません。

02 REDESIGN

有給休暇のルールを整え、時間有給を導入する

気まぐれになっていた有給休暇の付与を、法律に沿って整理しました。あわせて、時間単位の有給休暇も新たに導入。医療現場では、短時間だけ休みたいというケースが少なくありません。日単位しか取れないより、スタッフが使いやすい制度になります。

03 REDESIGN

育休・介護休業を、法改正に合わせて整備する

育児休業・介護休業・介護休暇・子の看護等休暇——これらを昨年の法改正内容に合わせて就業規則に盛り込みました。古い規則のままでは、いざスタッフから申請があったときに対応できません。

「うちには関係ない」と思われがちですが、医療機関は特に女性スタッフが多く、育休・介護への備えは経営の安定にも直結します。

THE REAL WORK

決まったそばから、変わっていく

制度が決まったら、それを勤怠システムに落とし込みます。ただ、就業規則に「こう書く」と決めるのと、勤怠システムに「こう設定する」のは、別の作業です。

システムには、より具体的な数値や条件の設定が必要になります。「変形労働制の対象をどう区分けするか」「時間単位有給の上限をどう設定するか」——打ち合わせのたびに、具体的な問いが出てきました。

そして、システムの設定を詰めていく中で、就業規則の書き方を変えたほうがいい、という場面も出てきます。制度を決める→就業規則に書く→システムに設定する、という順番で進んでいるはずが、システムの具体的な設定を考えたことで制度の細部を見直す必要が生じる。そういうことが、何度かありました。

就業規則と勤怠システムは、別々に作れるものではありません。行ったり来たりしながら、少しずつ整合させていく作業です。これが、4ヶ月かかった理由のひとつです。

FOUR MONTHS LATER

就業規則の電子申請が、完了しました

労働基準監督署への電子申請を終え、受理された公文書をクライアントに共有したとき、温かいメッセージをいただきました。

CLIENT VOICE

就業規則の作成がこれほど大変だったとは思わなかったという感想をいただきました。
院内の制度が固まっておらず迷惑を掛けたと恐縮されていました。(いえいえ〜)
おかげで労務環境が改善できそう——そんな言葉をいただきました。

ご迷惑だなんて、とんでもないです。むしろ、現場の実態を丁寧に教えていただいたからこそ、実態に合った制度が作れました。

就業規則は、作って終わりではありません。スタッフが50名いる職場で、制度が現場の実態とかみ合っていること。それが、長く安定して運営できる職場の土台になります。

 

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FOR YOU

就業規則と勤怠システム、
セットで整えませんか

「勤怠システムだけ入れたい」というご依頼でも、就業規則の状態によっては、制度設計から一緒に整えることをご提案する場合があります。土台なしにシステムを入れても、現場の混乱が続くだけだからです。

「うちの就業規則、何年も触っていない」「勤怠の管理がうまく回っていない気がする」——そんな方は、まずお気軽にご相談ください。

就業規則の見直しと勤怠システムの導入は、セットで進めると現場の実態に合った制度が整います。医療機関・福祉事業所の労務整備は、スパツオーネ社労士Webにご相談ください。打合せはオンラインで、大阪から全国対応しています。

勤怠の設定も、労務の問題も解決したいなら、
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