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今ここ:運用① / 全6回の第5回
SERIES VOL.5
指定が下りた! ……で、次は?
― 開設初日から効いてくる、労務の仕込み
指定の通知が届いた日は、うれしいものです。長かった準備と申請が、ひとつ実を結ぶ瞬間ですから。思わず声が出た、という方もいました。
ところが、その喜びと、現場の慌ただしさは、ほとんど同時にやってきます。翌日からはスタッフが働き始め、シフトが回り、給与が発生する。昨日まで「指定」という紙の話をしていたのに、今日からは「人」の話になるのです。
そのときに、慌てないで済むかどうか。それが、申請のときに何を仕込んでいたかで、ずいぶん変わります。
今日は、特に大事な2つを具体的にお見せします。どちらも、知っていれば難しくない。でも、知らないと1年後に後悔する話です。
労働条件通知書、「シフトによる」で
済ませていませんか?
雇うときに渡す労働条件通知書。ここで勤務時間の欄を、つい「シフトによる」とだけ書いてしまう方がとても多いのです。
「訪問看護って、その日の利用者さんの都合で動くから、決めようがないんですよね」
気持ちは分かります。でも、ここを曖昧にしたままだと、あとで困ります。たとえば「今日は訪問が少ないから休んでもらう」としたとき、勤務日がはっきり決まっていないと、休業手当の扱いでもめる火種になります。実際に、そういう相談が来ることがあります。
だから、曖昧にせず、こう書きます。
基本となる勤務パターンは、具体的に明示する
そのうえで、変更があり得ることと、その決め方を書いておく
「決まっていないから書けない」ではなく、「動く前提を、ちゃんと書いておく」。これが、当日変更のある現場での正しい備え方です。
就業規則の、たった一文
就業規則も、開設のときに作っておきたいものです。「とりあえず雛形で」と思いがちなのは分かります。でも、ここに入れておくと後でずいぶん助かる一文があります。
勤務時間や勤務日を、労使の合意のうえで変更できる、という定めです。
現場は生きものです。利用者さんが増えれば体制を変えるし、減れば見直す。スタッフのライフステージが変わって、勤務パターンを調整したいこともある。そのたびに、根拠となる一文が就業規則にあるかどうかで、変更のしやすさがまるで違います。
「こういう一文、雛形には入っていませんでした」
開設から1年経って「あのとき入れておけばよかった」と思う一文です。最初からできる設計、これはほんの一例です。
WHY AT APPLICATION
だから、申請のときに仕込みます
お気づきでしょうか。今日の話は、どれも「開設後」のことなのに、仕込むのは「申請のとき」だということ。
申請のときに決めた人員配置は、そのまま採用とシフトになります。運営規程に書いた中身は、そのまま現場のルールになります。申請と、その後の運営は、切れ目なくつながっているのです。
だから私は、申請書だけを作って終わりにはしません。開設した翌日から現場が回るように、労働条件通知書や就業規則まで含めて、最初から設計しておきます。
「取って終わりにしない」というのは、こういうことです。
NEXT — 最終回
次回(運用②)は、加算とその先の話です
知らないと取りこぼす加算のこと。そして、定期的にやってくる報酬改定と、どうつきあっていくか。開設後の12か月を一緒に走る話で、このシリーズを締めくくります。
開設の翌日から、現場は動き出します。労働条件通知書や就業規則は、申請のときから設計しておくと、あとがずっと楽になります。労務まで見据えた指定申請を、社労士が一緒に進めます。打合せはオンラインで、大阪から全国対応しています。
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