Blogビジネスと人権シリーズのリンク
こんにちは!大阪を中心に活動しております、BHR推進社労士の竹本です。
前回のブログでは、トラブルの発生頻度よりも「深刻度」を最優先するリスク特定の考え方についてお話ししました。
今回は、人権デュー・ディリジェンス(人権DD)シリーズの第3弾として、実際に現場でリスクが見つかった時に「どうやって直すのか(是正)」と、「SOSの声を拾う仕組み(救済メカニズム)」について解説します。
元人事部で現役パーソナルスタイリストのじゅんさんとのYouTube対談でお送りした、具体的な事例を交えた「リスクの直し方」をご紹介します!
1. 見つけたリスク、即契約解除していませんか?
もし、取引先の工場で「外国人実習生の残業代が支払われていない」「パスポートを取り上げている」といった重大なコンプライアンス違反が見つかったら、あなたならどうしますか?
「自社のブランドに傷がつくから、即刻取引停止にする!」
ビジネスの世界では当たり前の判断に思えるかもしれません。しかし、人権DDの視点では、この「即契約解除(トカゲの尻尾切り)」は一番やってはいけない対応なんです。
工場との取引を急に切ったら、そこで働いている人たちはどうなるでしょう?工場が倒産し、職を失い、未払い賃金ももらえないまま路頭に迷うかもしれません。これでは、かえって人を大切にしない結果になってしまいます。
関係を絶つのではなく、「対話して、一緒に問題を直す」。
これを人権DDでは「エンゲージメント(是正への協力)」と呼びます。
2. なぜルールは守られない? 現場の言い分を聞こう
「一緒に直す」といっても、一方的に「ルールを守れ!」と命令するだけでは現場は変わりません。
例えば、ある下着メーカー(ワコール)の事例です。工場で「怪我防止のために鉄の手袋をしなさい」というルールがあるのに、誰も守っていませんでした。
頭ごなしに怒るのではなく、「なぜ手袋をしないの?」と現場に聞いてみると、「鉄の手袋だと生地の感触がわからなくて縫製できない」という切実な理由があったのです。
そこで会社は、指先だけを守るガードを開発するなどして、「守れる環境」を整えました。
✔ 現場の人の声を聞いて、解決策を一緒に探る。
これがリスクの「予防・軽減」の正しいステップです。
3. 通報ゼロは良いこと? 経営者が陥る勘違い
どんなに対策をしても、トラブルは完全にゼロにはなりません。そこで必要なのが、何かあった時にSOSを出せる「相談窓口(救済メカニズム)」です。
皆さんの会社にも目安箱や相談窓口があると思いますが、もしここ数年、通報件数が「ずっとゼロ」だったらどう判断しますか?
人権DDにおいては「通報ゼロ=誰も窓口を信用していない(機能していない危険なサイン)」と疑ってください。
特に外国人実習生などは、「言ったらクビになる(報復が怖い)」「日本語しか通じない」と思って、我慢しているケースが非常に多いのです。
✔ 安心して文句が言える関係こそが、健全な組織の証拠です。
4. まとめ:人を大切にする企業の直し方
- 1 リスクが見つかったら、切り捨てるのではなく対話して改善する
- 2 「なぜ守れないか」を現場に聞き、守れる環境を一緒に整える
- 3 「通報ゼロ」を疑い、誰でも使える相談窓口(救済メカニズム)を機能させる
自社の相談窓口、本当に機能しているかな? 取引先とどう対話すればいいかわからない、と不安になった経営者や人事担当者の方は、ぜひ私たちBHR推進社労士にご相談ください!
📺 動画でサクッと見たい方はこちら!
https://youtu.be/UAe6ryKXF0g
Blogビジネスと人権シリーズのリンク
人権DDのリスク対応は「切る」ではなく「対話」。
通報ゼロを疑い、現場の声が届く仕組みをつくることが、人を大切にする企業への第一歩です。
勤怠の設定も、労務の問題も解決したいなら、
スパツオーネ社労士Webまでご相談ください。

コメントをお書きください