退職・採用シリーズ 後編
合意は、相手の余地も与えながら
― 退職勧奨に欠かせない書類と、かゆいところまでの段取り
前編では、解雇のご相談を受けてからの判断と、NGワードを言わずに進める面談シナリオまでをお話ししました。後編は、いよいよ合意を"形"にする段取りです。
同時に、必須書類を一式そろえる
面談シナリオと並行して、弊所は合意に至ったその場で使える書類を用意します。
退職合意書(退職日・退職理由・賃金の精算)
蒸し返しを防ぐ清算条項
「自分の意思で決めた」ことを残す、任意性の確認
自宅待機分や未払い賃金の精算、離職票の区分まで
話がまとまったら、すぐに合意の署名をもらうのが理想ですが、
迫るのではなく、明日でも良い旨伝えることで、余地を与えることにも繋がります。
透明性と公平性を見せて安心を与える
解決金をどう示すか、いつ「持ち帰って考えてください」と伝えるか、感情が出そうな場面をどう受け流すか——細部こそ、結果を分けます。
たとえば、自宅待機中の賃金は「会社の匙加減」ではなく法律で決まった基準であること。これを書面と口頭の両方できちんと伝えるだけで、「なぜこの金額なのか」という無用な対立が消えます。信頼関係がとっくに崩壊していればいるほど、少しでも対立する要素を減らす工夫が必要なところです。
ちなみに、退職勧奨の場に社労士が同席することは、弊所では基本的にしません。会社側の人間が同席すると「囲まれた」と受け取られ、かえって不利になるからです。私たちは表に出ず、段取りと台本で支える。黒子に徹するのも、ひとつの専門性です。
本当は、もっと手前で防げます
ここまで読んで、「ずいぶん大変そうだ」と感じられたかもしれません。実は、こうした事態の多くは、採用の入口で防げます。
正社員でなくても、アルバイトでも、履歴書・住民票・簡単な適性テストはお願いしたい——人手の足りない小さな会社こそ、です。そして「採用しました!」のご報告の前に、採れそうな段階で一度ご相談いただくのが本筋です。
雇ってしまえば、相手は労働者として法律に守られます。入口の数十分を惜しんだことが、あとで何か月分もの労力になって返ってくる。これを、現場で何度も見てきました。
おわりに
解雇は、会社にとっても働く方にとっても、できれば避けたい場面です。弊所は、こじれた糸を静かにほどく段取りも、そもそも絡ませない入口づくりも、どちらもご一緒します。
「辞めてもらいたい」と思ったときも、「採れそうです」の段階でも、どうぞ早めにお声がけください。
退職勧奨の書類準備から面談の段取りまで、社労士が黒子として支えます。採用の入口のご相談も歓迎です。打合せはオンラインで、大阪から全国対応しています。
勤怠の設定も、労務の問題も解決したいなら、
スパツオーネ社労士Webまでご相談ください。

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