社労士の覚書|算定基礎届と月変
6月25日支給の給与が2等級以上アップ——
算定基礎届と月変、どちらで処理する?
これ、ちょっと迷いました。同じように悩んでいる人事担当者や経営者の方も多いと思うので、覚書を兼ねてブログに書いておきます。
人事の季節の行事・算定基礎届(7月1日〜10日提出)を目前に、「この人、算定基礎届で出すべき?それとも月変(随時改定)で処理すべき?」という微妙なケースが出てきました。
状況の整理
何が起きているか、整理します
今回のケース
6月25日支給の給与から、固定的賃金が2等級以上昇給した
随時改定(月変)の要件を満たす可能性がある
タイミング的に8月または9月の随時改定予定者に該当する
随時改定は、固定的賃金が変動した月から3か月の報酬平均で判断します。6月25日支給が6月分の給与(当月払い)であれば変動月は6月、翌月払いであれば変動月は5月になります。いずれにせよ、判定が出るのは8月または9月——つまり、算定基礎届の提出期間(7月1〜10日)と重なってしまうのです。
「算定基礎届を出すとややこしくなる……でも申し出って何?どうやるの?」
これを調べたら、日本年金機構のページにちゃんと書いてありました。
結論
算定基礎届を省略して月変で処理できます
8月または9月に随時改定が予定されている被保険者については、事業主から申し出をいただいた場合、7月提出時において算定基礎届の届出を省略することが可能です。
「申し出」と聞くと、別途書類が必要なのかと思いますが、実はそうじゃないんです。方法が紙と電子で異なります。
申し出の方法
「申し出」は、こうします
紙媒体による届出の場合
算定基礎届を「その人あり」で提出しますが、記載方法が特殊です。
報酬月額欄は記入せず、空欄にする
備考欄の「3.月額変更予定」に○をつける
電子媒体・電子申請の場合
こちらはもっとシンプルです。
8月または9月の随時改定予定者を除いて算定基礎届を作成のうえ提出する——提出がないことをもって、事業主からの申し出があったものとみなします。
つまり、その人を含めずに算定基礎届を作って提出するだけ。別途「省略します」という書類は不要です。
忘れずに
省略した後の対応を忘れずに
省略して終わり、ではありません。その後の結果に応じて対応が変わります。
随時改定の要件に該当した場合
月額変更届を速やかに提出
要件に該当しないことが判明した場合
算定基礎届を速やかに提出
省略したまま放置しないこと。判定が出たら、どちらかの届出を必ず出します。
算定基礎届の提出期間は7月1日〜10日。6月中に対象者を把握して、届出の準備をしておきたいですね。
出典
日本年金機構 公式ページ
8月、9月の随時改定予定者にかかる算定基礎届の提出についてFROM ME
「算定基礎届を出すとややこしくなる」という感覚は正しくて、電子申請なら省略するだけで申し出になるというのはスッキリした解決策だと思います。同じケースで迷っている人事担当者さんの参考になれば。
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